自然の詩〜日常を感じる九つの詞〜

冬の足音が、段々と近づいてくる今日この頃。秋と冬の境目。 ここで僕は記念すべき第1の詩を謳おう。 ゆっくりと 足音は近づいてくる だんだんと 冬は訪れる どんどんと 街は白く染まって びゅうびゅうと 木枯らしは枯葉を舞いあげる きりきりと 吹き抜ける冷たい風が ぽっかりと 季節と心の隙を埋める 今年もやってくる 冬の足音 次は君の番。

ルーク

12年前

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季節の変化で色づくもみじ 秋を感じれる 人為的に飾られるモミの木 冬を楽しめる 身が引き締まる秋刀魚 秋を感じれる 砂糖醤油で美味しく食べるモチ 冬を楽しめる 運動会一等取ればもらえるパン 秋を感じれる サンタさん寝ればもらえるプレゼント 冬を楽しめる 何を着るか迷う 秋を感じれる 厚物でスタイルがばれにくい 冬を楽しめる 好きな季節 秋を感じれる イベントが多い 冬を楽しめる

12年前

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冬と春の対象的な季節 木枯らし吹く寒さのなかでツリーを眺める 春はまだかと一人で待つ 寒さが染みるワタシに 手を握る暖かさを与えてくれるキミ 冷たい季節に日が射す とたんに、やって来た春の季節に 僕らはようやく出会えた 暖かい太陽の下で 雪が残る大地に出てきたフキノトウ もういいよって春の足音

tamu

12年前

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春の訪れを謳いましょう 雪解け水が流れ出し 鳥や虫たちが生活の中に戻っている 生命の存在が鬱陶しくも 賑やかに感じられる 私はその息吹を横耳で感じながら 美味しいベッドを堪能する 枕に愛を注ぎ 時計を葬り去って 美味しいベッドを堪能する

aoto

12年前

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目覚めの季節 朝日のお目覚め早くなり 木々の芽吹きも仄かに香る 小さき者らも顔を出し 薄羽背にする者達も こぞって命を輝かす 春告鳥の祝い唄 囀る毎に色咲かし 瞬き一つで桜色 桜 桜 桜色 見上げる空も 踏みゆく道も 笑顔の頬も桜色 歌え 舞え 讃えよ春を 誉めよ春を 深緑迎える雨降る日まで

真月乃

12年前

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桜の盛りが過ぎたなら 待っているのは緑の季節 草木はいよいよ勢い増して 空に近づくずんずんと 熱持つ大地に幾粒の 恵みの雨が降り注ぐ 身体を冷やさぬその水に この世の全ては当たって弾け 新たないのちが生えし時 人はそれを神秘と呼ぶのだ 眼前に迫る暑い季節に 私のこころは一足早く 薄らいくろい焦げ目つく

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黄色、青、白。眩しい世界。 暑さにやられるその前に、キンキンに冷えたラムネを一口。 アスファルトに映る君の影が、夜の闇より濃いから、私はその影を宇宙と名付けた。 君の影が宇宙なら、私の影も、きっと宇宙だ。 黄色、青、白。眩しい世界。 君が笑って私の手を握った。 あぁ、さっき飲んだラムネのようなシュワシュワと弾ける季節が、私を未だ離してはくれない。

ほろろ

12年前

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蝉の時雨の降り止む頃に 秋雨さめざめやってくる 夏の微熱が胸にあるから 晩夏はいつも肌寒い 空の彼方に隠された どこまでも透明な青の哀しみが降り注ぐ季節には 止まらない緩慢な胸の震えを抑えながら 互いの微熱を抱き合った 秋はもうすぐやってくる 置き去りにした夏の忘れ物を求めて 木々はゆっくりと紅く熱を帯びていく

じゃん

12年前

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赤ついた秋の木々の葉 稲も穫れ潤いだす 青い空は高く澄み からだを動かす人で外は賑わう 天高く馬肥ゆる秋 雲一つない晴れの日に 馬が嘶き飛び上がる 本を読む人で外は寂れる 秋にも終わりを迎える時がある くれなゐの木々も死を迎えるようだ いや、新しい生を繋ぐことだ くれなゐの葉は終わるが 言の葉は永久に続く 雪を冠ったくれなゐの木々 夕陽に照らされ輝く

skyrain26

12年前

- 完 -