君と、日曜日のコーヒーばっかり
コーヒーばっかり、飲んで
きのうの宿題忘れちゃった
コーヒーばっかり、飲んで
友達の約束忘れちゃった
コーヒーばっかり、飲んで
夢もとっくに忘れちゃった
コーヒーばっかり、飲んで
大切なことは全部忘れちゃった
コーヒーばっかり、飲んで
君の入れたコーヒーばっかり、飲んでて
日曜の朝は君とコーヒーばっかり飲んでて
コーヒーばっかり、飲んで
コーヒーばっかり、飲んで
- 1 -
味?
そんなの忘れちゃった
香り?
きれいに忘れちゃった
銘柄?
どこだか忘れちゃった
ミルク?
入れたか忘れちゃった
カップ?
何色か忘れちゃった
いつ?
日曜日
誰と?
君と
君と コーヒーと 君と
コーヒーばっかり、飲んで
君とばっかり、飲んで
- 2 -
コーヒーばっかり、飲んだ
君のことしか覚えていない
コーヒーばっかり、飲んだ
日曜日ってことしか覚えていない
コーヒーばっかり、飲んだ
朝ってことしか覚えていない
コーヒーばっかり、飲んだ
それしか覚えていない
コーヒーばっかり、飲んだ
他は綺麗さっぱり忘れて
日曜の朝 君と
コーヒーばっかり、飲んで
君と一緒に、飲んで
- 3 -
髪色?
綺麗な黒曜色だった
香り?
いつも仄かな石鹸の香りがした
声?
透き通った美しい声だった
笑顔?
とても綺麗だった
服?
淡い藤色のワンピースだった
いつ?
穏やかな日曜日
誰と?
君と コーヒーと 僕と
コーヒーばっかり、飲んで
微笑みあって、飲んで
- 4 -
コーヒーの夢
真っ黒に白の渦巻きが回る夢を見る
むせ返る程苦いものや舌がしびれる程甘いやつまで好きなだけ飲んでしまったら
君と飲んだコーヒーの味も忘れて
君の顔も忘れて
陶器の様な真っ白い顔した君の顔が浮かんだ
君の顔はコーヒーカップ
君の身体には真っ黒なコーヒーが流れ白い白いコンデンスミルクの命の息が芽吹いて暴れている
そんな妄想
コーヒーってなんだっけ
- 5 -
コーヒーは琥珀色で
それは君の髪の色のように
舌にほろりと苦くて
それは君の口癖のように
口蓋に優しく温かで
それは君の手のひらのように
白いカップに入って
それは君の肌の滑らかさのように
夢を飲み込みながら
それは君の歌声を弾ませるように
素敵な日曜日だった
私はコーヒーの夢とともに君を想う
また君と飲みたいな
- 6 -
コーヒーみたいに
君への思いはほろ苦かった
コーヒーみたいに
どれだけミルクを入れてもなんだか苦かった
コーヒーみたいな
君はなんだか大人びて
コーヒーみたいな
融通のきかないこの頭で考えるけれど
コーヒーみたいで誰よりもコーヒーな君はどう飲み下してもやっぱりコーヒーで、あれ?君はコーヒーだったっけ、いや、僕が飲んでるのは確かにコーヒーだ。コーヒーは君じゃない。でも君はコーヒーだ。
- 7 -
よく無い、コーヒーから君ばかり思い出す。
良い訳無い。
忘れようと飲み込むのに、気がつくと染み渡る。
よく無い、消化出来てないんだから。
これだから、コーヒーばかり飲むのは体に悪い。
言い訳ばかり。
自分が悪い、コーヒーなんか飲むから。
君が悪い、コーヒーばかり飲むから。
- 8 -
コーヒーばっかり、飲んで
君のことは忘れちゃった
いつ?
今日は日曜日
一人でコーヒーばっかり、飲んだ
いつかの穏やかな、日曜日の朝
いつか見た、真っ黒に白の渦巻きが回る夢
コーヒーみたいに
琥珀色した髪の毛も
白いカップみたいに滑らかな肌も
全部忘れて飲み込んだ
さようなら
僕の愛した黒と白
さようなら
コーヒーばっかりに
君と、日曜日のコーヒーにさようなら
- 完 -
作品情報
君と、日曜日のコーヒーばっかり
#15349
- リレー期間
-
3ヶ月