昔々あるところに、 あるところってどこ? んー、どっかの山の麓! どこの山? えー、アルプス山脈かな? ふーん。オッケー。 どうぞ続けて。 じゃあ続けるぞ? 昔々アルプス山脈の麓に、 昔々ってどのぐらい昔?
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んーと、500年くらいかな? なんで? ちょうどいいから! へー……わかった、どうぞ。 500年ほど前、アルプス山脈の麓におじいさんとおばあさんが住んでいました。 なんでおじいさんとおばあさんなの? ええと…田舎だから若い人はいないんだよ、きっと。 どうしていないの? さあ…不便だからかな? じゃあ、なんで住んでるの? 自然が好きだからじゃない? …ふーん。じゃ、続けて。
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おじいさんはアルプス山脈の上の方へ芝刈りに。 待って。なんで芝刈るの? んー…アルプス山脈の麓付近は寒いからたきぎに使うんじゃない? 寒いんだったら何で引っ越さないの?日本に来ればエアコン使えるのに。 引越す金が無いんだよ!田舎だから! …どーぞ。続けて おばあさんは川へ洗濯に行きました。 何で? えーと…田舎だから、牛の糞とかで臭くなるんだよ。服が。 ………なるほど。続けて。
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おばあさんが川で洗濯をしていると、 川上からメロンが流れてきました。 なんでメロンなの?そこは桃でしょ?? 私は桃も好きだけど、メロンの方が好きだからです。 聞いた俺がバカだった。続けて するとおばあさんは流れてきたメロンを家へ持って帰っておじいさんに自慢しました。 なんで自慢したの? 知らない。 おばあさんの自慢話を聞いたおじいさんは、もっと凄い自慢話をしました。
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ええと、じゃな。ワシがマサカリ担いで、熊に跨がっていると、 金太郎だろ。知ってるよ? 人の話は最後まで聞け。馬鹿! 悪いワルイ。続きを… 犬と猿とキジが、後からついてきて、 メガ*ドラッグ良いメガネ♪ 歌うな(笑)。しかも、関東以外の人間には分からんだろ? つい、ね。続きを… デカイお椀を船にして、鬼ヶ島に向かうのでした! お椀て、一寸法師かよ! それで? ところが!!
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亀が現れて! 竜宮城に連れてかれて 浦島太郎かっ ちょっとうるさいよ はい、すみません 続きお願いします… で、 竜宮城に行ったら 狸が兎に追いかけられてて 火つけられたり え、 カチカチ山!? すっごい急(笑 もーちょっと黙っててよ ごめん 黙ります。 続きを… そしたら兎に追われて陸に戻されて…
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そのまま兎と亀の競走に参加することになったのです! あー、山のふもとまでかけっこする話ね ちょっと! 先に言うなって! はいはい悪かったよ。で、続きは? えっと… 足の速い兎は亀を追い越してゴールへ向かうものの、途中で寝てしまいます その間に亀がゴールするんだ? いや、おじいさんは兎を起こして、 「ワシが代わりに寝ておくから最後まで走りなさい」って。 だから勝負の結果はわからないかな
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おじいさんが兎の代わりに寝ていたら、なんとなく眠れなくて ねぇ、ところで亀どうなったの? いいから、そっちは!とりま黙っててよ! はいはい、そんで続きは? おじいさんが光る竹を見つけて寝ぼけながら切りました。 おおー、超展開! そうしたら中から…
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ボインボイン!もうボインボインでバインバインなお前さんが出てきたんじゃ! じゃあ今いる私は? ワシの世界では、ばあさんは今も昔もバインバインでボンキュッボンじゃ! はいはい、おじいさん。そろそろ就寝時間ですよ。おばあさんにも挨拶して下さい。 おじいさん。おやすみなさい。 はて、お前さんは誰じゃったかのう?
- 完 -