「やっちまった…」 俺は震える。こんなはずじゃなかった。 そんな俺の目の前にあるのは…
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ぐちゃぐちゃに崩しちまったプリンだ…。 え?何か問題あるか? 俺はプリンが好きなんだ。誰が何と言おうとも一日一つ、必ずプリンをその日の最後に食べている。 しかも、あの卵色のツルぷるんとしたボディに、女神の艶やかな髪の如く蕩けるキャラメルな姿を、純白の皿の上に降臨させなければならない。 好きだけでは許されない理由もある。 それは、プリンを崩しちまったその次の日には、必ず俺は女難に悩まされるのだ…。
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しかし、プリン自体の味には罪は無い ただ神秘の女神を拝める事が出来無いだけだけだと開き直ってしまったのだ
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そこに派手な男が現れた。 「君はここで終わりだ。これで美しいプリンBODY世界一の座はもらったも当然。hahaha」 はっ。そ、そうだった。超好きなプリンを破壊してしまったため、記憶が消失してしまっていたのだ。今はプリン愛好家による世界一のプリンBODY作成大会の真っ最中だった。 奴はアメリカ代表の電撃プリプリボーイ、プリム・サンダだ。間違いない。世界で1番不人気だが実力は計り知れない男だ。
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不人気なだけあって、 やはりぅざいやつだ。
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俺がとるべき行動は一つだった。 崩してしまったプリンを味わって完食しあらかじめストックしておいた新たなプリンを何も無かったかのようにテーブルへと出現させる。 覚醒した俺はその作業を30秒とかからずやってのけた。
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司会者がマイクに叫ぶ。実況がものすごいスピードで空間に流れる。会場の温度は半端ではない。それも当然だ。なぜならーー この大会での成績が、オリンピック出場へ大きく関わるからだ。 大丈夫だ。落ちつけ。いつも通りやればいい。できる。お前ならできる。コーチがそう言っているような気がした。 いや気のせいではない。コーチであるプニマル浜口はプリンだ!プリンだ!プリンだ!プリンだ!と吠える。
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あまりにもうるさ過ぎるコーチの応援。 いや、もう嫌がらせと言っていいレベルのうるささだ。 これでは集中してプリンの相手ができない! 俺は考えた。どうやってコーチの口を塞ぐか....? そうだプリンをコーチの口にねじ込めばいいのか! 幸いストックまだある。早速俺はコーチの口にねじ込んだ..ねじ込み過ぎた。うん。まぁいいだろう再開しよう。 あれ?ストックのプリンがない..? hahaプリンうまいね!
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嘘だろおおおおお!? プリム•サンダーが...俺のストックのプリン食べてるよ。 あー、病んだ! 鬱なう! ふざけんな! プリプリ野郎が!
- 完 -