ココノツの詩を贈ろう

ココノツの詩を贈ろう わたし色 あなた色 ココノツの色糸は それぞれの想いを紡ぎ それぞれの想いを結び 想いを寄せる彼の人に 届くと信じて綴られる ココノツの詩を贈ろう 紡がれ綴られた色糸は やがて 透きとおった言葉になり 彼の人の心に届き 彼の人の心を繋ぐ ココノツの詩を贈ろう 彼の人に 彼の人に

真月乃

13年前

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フタツメの詩を贈ろう 誰かを想い 誰かに応え 優しく淡く腕を取り あなたを想い あなたに応え 静かに強く彼の人へ フタツメの詩を贈ろう わたしが続き あなたが続き 伸びゆく絶えぬ色糸を 生えゆく澄んだ色糸を 混じり重なり降り積もり それでもたしかに飛んでゆく 自由に笑う色糸を フタツメの詩を贈ろう 彼の人に 彼の人に

equo_k

13年前

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ミッツメの詩を贈ろう ていねいに ていねいに 言葉はあなたを癒すから すきな色をえらぼう どれでも どれでも ここでは自由をみてほしい ミッツメの詩を贈ろう 救いの言葉も 不安の言葉も いつかだれかにわかる詩を みつけてあげよう ひとりでも ひとりでも 言葉はあなたをまっている ミッツメの詩を贈ろう 彼の人に 彼の人に

cheese

13年前

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ヨッツメの詩を贈ろう さわやかに きよらかに 春の木漏れ日身に浴びて 颯爽と風に揺れる緑の葉 想いは静かに染み込む物 ゆるやかに のびやかに 天恵をあなたに与えんと ヨッツメの詩を贈ろう 一つは二つに 二つは四つに 流水の枝分かれのように 言の葉は天命を運んでく それはあなたに それは彼の人に 届くはず 届くはず ヨッツメの詩を贈ろう 彼の人に 彼の人に

aoto

13年前

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イツツメの詩を贈ろう ぱちぱちと ゆらゆらと 星は穏やかに瞬いて 夢見るときを あなたの元へ あなたの側で イツツメの詩を贈ろう 光に代えて何度も描く 恵みは強か 歓びは麗か あなたの手を離れても誰かが掴む 幾度となく繰り返される 揺るぎ無き光 イツツメの詩を贈ろう 彼の人に 彼の人に

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ムッツメの詩を贈ろう 鞠のごとく 鈴のごとく 朱い焔は濁りなき 蒼い氷は清らかに あなたを満たす あなたを守る ムッツメの詩を贈ろう 例えあなたが立ち止まり 闇にその手を取られても 見捨てはしない この詩は九の光を携えて あなたを支える 月桂樹の暦 それはあなたに 守りたまえよ、彼の人を ムッツメの詩を贈ろう 彼の人に 彼の人に

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ナナツメの詩を贈ろう 孤独の中を 颯爽と行く 森を駆ける 神の使のごとく 天を駆ける 神の使のごとく ナナツメの詩を贈ろう あなたの涙は音となり 愛する心を呼び覚ます あなたの弱さは想いとなって 信じる勇気を取り戻させる どんな困難も どんな過去も どんな未来も ありのままを望み ただ幸せを願う ナナツメの詩を贈ろう 彼の人に 彼の人に

luna

13年前

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ヤッツメの詩を贈ろう 火のように 赤く燃え 太陽の光を浴びて 人の暖かい心にふれて あなたの情熱は希望となる ヤッツメの詩を贈ろう 朝日の光は道となり 優しさを運んでいく 夕日の光は海となり 優しい心を包んでいく 思いやりの心を持って 勇気ある心を持って 信じる心を持って 自分らしい心をを持って ヤッツメの詩を贈ろう 彼の人に 彼の人に

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ココノツメの詩を贈ろう 眩しく光る 笑顔があるから ほっと一息 時は急がない ほのかに霞む 声があるから 一休み一休み 時は焦らない ココノツメの詩を贈ろう 優しく包む 月のきらめき 心地良い 暁の温もり 勇気をくれる 星の輝き ありがとう ココノツメの詩を贈ろう 彼の人に 彼の人に ココノツの色糸は一つにつながり、届くであろう。彼の人に……

熊岡りり

13年前

- 完 -