from 水平線の彼方
novelnoveという海に手紙を流す
無数の文章が行きかう海
貴方の元へ届くのはいつか
そんな想いをのせて
綴った文面を流す
漂流した文字達が織り成す物語に
心震え、温まり、泣く
そんなシナリオが産まれるのを待ち
そんな出来事が起こるのを望む
- 1 -
止まった言葉に目が留まり
想いのままに手にとった
冒頭のみの物語
行方の知れぬ物語
誰へと向けたものなれど
誰へと名指す宛てはない
しかし並んだ文字たちは
私に続けと囁いた
私に綴れと囁いた
ならば私も一筆を
したため鳥に託そうか
誰へと向けたものなれど
誰へと名指す宛てはない
遠く離れた同胞へ
名前も知れぬ同胞へ
同じ空なら届きもしよう
さあ、行け鳥よ
高く飛べ
- 2 -
海と空を超えて
文は私にも届く
僕には見えなかった
人は言う
見ようとしないからよ
と私は言う
風の歌に耳をすますなら
不可能はよすがを変えて
きっと貴方にも届くはず
私も言葉をしたためよう
さらなる奇跡に出会いたい
結ばれていく絆を信じたい
数多に散らばる星々の
銀河の中に浮かばせる
貴方に届け
貴方に届け
ちいさな暗闇より
無重力の草原へと
カプセルを放った
- 3 -
私の中には誰かの言葉が積もっていく
波打ち塩辛く
仰げば降り注ぎ
そよそよと気づけば其処此処に
私の中の言葉が押し出され
繰り出されていく
もらってばかりじゃ癪だから
送り贈る私からのギフト
染み込んでいけばしめたもの
創造の大地の肥料にどうぞ
あなたの土地に合うかしら?
蒔いて
埋め込んで
糧にして
- 4 -
芽吹き育つ言の葉に、皆の中から湧き出でる、語りの雫をかけましょう。
いつか、フワフワの綿の花のごとく、丈夫な
糸となりましょう。
50の音の組み合わせ。
そうして紡ぐ織物は、ふたつと同じ物はなく、私の心を魅きつける。
50の音の組み合わせ。
その可能性は、宇宙のごとく。
この一瞬も広がって、するする広がる反物のようで、私の想いはかきたてられる。
暖かいその呼びかけも、闇に導くあの語りも
全て。
- 5 -
言葉とリズムのシンクロナイズ
言葉と私のハイパーリンク
彼と彼女の不可侵領域
気づきなさってお願いだから
言葉の裏に隠された
もののあはれの情の熱
キャストとゲストが言葉のワルツ
お嬢さん
どうぞこちらへおいでなさい
紳士の私が懇ろに
エスコートをしてさしあげましょう
おいたをしても
許される
なぜなら扉は閉めればいいから
パッタンパッタン♪
パッタンタン♪
次の扉を開けましょう
- 6 -
よく聞け
聞こえるはずだ
世界は終わりをむかえている
未来などない
醜いものに満ちあふれ
あらゆる物が汚され
言葉も腐敗した
物語は語られず
歌は忘れられ
詩は陳腐なものとなった
よく聞け
言葉の探求者よ
残された一握りの可能性
紛らわせではない
真実の言葉を探すのだ
美しい言葉だけで紡いだ帆を張って最後の楽園へ漕ぎ出せ
時間はない
- 7 -
社会という逆風で帆が破れ
政治という荒波が常に不安させる今、
それでも進まなければならないのか。
盲目の世の中の渡り方を教えてくれ。
誰も答えてくれぬなら、ただ只管に綴ろう。
闇に包まれた海も
明けない夜に怯える日々も
「言葉」
というランプが照らしてくれる。
それが何時か無数の光となり、長い長い夜明けになる事を信じ。
それが何時か光の帯となり、僕らを導いてくれる事を信じ。
- 8 -
ここは言葉の終着点
形を成し輝く旋律も
綴られる事なく朽ちた一言も
全てここで寄り添う
貴方の言葉も居たでしょうか
まだまだ仲間が欲しいかも
一つの響きが消えそうならば
二つの声で応援してみよう
そうすればいつか
無数の意思は星空の如く
貴方の心を動かす煌めきとなりましょう
少し疲れたかな
ゆっくりお休み下さい
こんな些細な挨拶も
きっと誰かを照らす光に
そんな不思議な言葉達の物語
- 完 -
作品情報
from 水平線の彼方
#3092
- リレー期間
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7ヶ月