ちいさな幸福論
ねぇ、小さな幸せって
どんな時に感じる?
- 1 -
休み時間、私は隣の席のカケル君に質問した。
カケル君は少し悩みながらも、
「僕は、友達との挨拶が和音みたいに重なった時かな」
と答えた。
私は素早くノートにメモし、他の人にも聞こうと廊下へ出た。
- 2 -
ねぇ、誰かに小さな幸せを
わけたことはある?
- 3 -
そして、私は廊下を歩いていたヤマト君に質問した。
ヤマト君は迷う事なく、
「大会で1位になって貰ったメダルを家に持って帰ったことかな」
と答えた。
私は素早くノートにメモし、
他の人にも聞こうと隣の教室へ行った。
- 4 -
ねぇ、あなたは小さな幸せをつくることができる?
- 5 -
私は親友のアリサちゃんに質問した。
ありさちゃんは懐かしそうに、
「私は保育園の時、母の日にお母さんに手作りの折り紙を上げたよ。私だったらその時かな。」
と、言った。
私は素早くノートにメモし、次の質問する人を探した。
- 6 -
ねぇ、あなたは小さな幸せを
誰かからもらったことがある?
- 7 -
たまたま通りかかったサトシ君に質問した。
サトシ君は、ニンマリ笑って
「誕生日のときに、ラジコンヘリをもらったことかな」
と、言った。
私は素早くノートにメモし、1人呟いた。
「みんなの小さな幸せが詰まったこのノート、タイムカプセルに埋めよう」
そう、その日は卒業式の前日。
10年後、またここにこよう。
それが私の小さな幸せだから。
- 8 -
幸せって形は人それぞれ。
祝ってもらったとき
喜びを分かち合えるとき
誰かを笑顔にできたとき
何気無い日常をすごせるとき
未来に楽しみができたとき
ねぇ、
あなたのちいさな幸せはなんですか?
- 完 -
作品情報
ちいさな幸福論
#5096
- リレー期間
-
1ヶ月