九尾のハンは、世界の食に想いを馳せる変な性格の妖怪であった。それは何百年経っても変わらず、ハンを知る者であればそれは当たり前であった。 ハンは他人の物を気ままに掻っ攫ってゆく。それは西洋という異国の地でも、変わらぬ習慣なのだ。 森の暗い洋館の中。 「おぉ、これは美味しい…!」 「てめ勝手にプティング食うなー!」 洋館の主人である吸血鬼のエドは今日も今日とて、ハンを追いかけるのだった。

コノハ

11年前

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「プティングじゃなくてプディングでしょう?てか、エド。君はその翼で飛べばいいじゃん」 あ…という呟きをハンは聞き漏らさない。 「ふふーん、もっとここを鍛えなきゃね」 ハンが自らの頭を指差して不敵に笑った時、 「じゃあ…遠慮なく!」 エドの声が真後ろから聞こえた。 「えっ⁉︎」 振り返ったハンはつまずいた。 ふぎゃ!と今日も顔面から転ぶ。 「鍛えるのはお前のようだな。そして俺のこれは“羽”だ」

“rapid”ゆりあ

11年前

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顔面から突っ伏しているハンを見ながら、エドは思った。 「コイツも変わったな」 東の大陸から来たという九尾の妖怪。 ハンの主食は人間。三日で町を壊滅させる程に食欲旺盛だった。 吸血鬼としては人間の数が減る事は死活問題だ。 この利害の対立により、エドはハンに接触を試みる。 そして、言ってやったのだ。 「人間より美味いものは、この世に沢山あるぞ」と。

スミオ

5ヶ月前

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