ゆるい休息
ほとり
なみだが
零れ落ちて
僕の首もとを
滑っていく感触
心地がいいと笑う
きみは夢に沈みこみ
その瞼は開かないまま
かなしみにくれた僕
きみを救えるのは
僕しかいないと
傲慢な思いに
気づかないまま
ぼくらは
ほとり
- 1 -
うつつ
離された
きみの手を
握りしめても
返らないものが
この世界には多い
認められない僕には
何も残されないのかと
嘆きの声が喉をつく
白い壁がうち震え
絶望を溶かして
くれる魔法を
探している
ぼくらの
うつつ
- 2 -
ほのか
温かな手
きみを感じ
涙することに
瞳が枯れはじめ
視線をふと泳がす
卓上に置かれたもの
手にとり眺めると
風でめくられる
きみの気持ち
胸があつく
また涙が
ほのか
- 3 -
きらりとながれる
みずいろした涙
がんばったら
すばらしい
きせきだって
できるって思う
しらなかったきみ
たのしかったときも
- 4 -
恋
僕は
それを
永遠だと
思っていた
君の置き手紙
ぎゅっと胸当て
抱きしめてやった
僕も君が好きでした
未来に誇れる恋でした
君のことは忘れられない
だからまた会って下さいね
生まれ変わっても恋をしよう
最後は笑顔で別れの挨拶を
君が幸せでありますよう
安らかに眠りについて
静かで素敵な休息を
お過ごしください
手紙を懐に入れ
君を後にした
戻れない日
ほろ苦い
最高な
夢の
恋
- 5 -
尖った心を柔らかく
包み込み軽く
受け流す
甘えと好きを
混ぜ合わす
わたしのわがままを
軽く受け流し
柳のように
ゆらりゆらり
わたしのわがままを
ゆるく許容する君に
- 6 -
僕は幾度も
包まれ
溺れた
呼吸の出来ぬ
幼子
喪ったいま
藤色 ラベンダアの
ほのかに薫ると、
柔らかなきみが
咲きほこる
僕のこころ
未だ鎮まらず
- 7 -
アスファルトに滲む
雨
見知らぬ町
沈む かげろう
空中ブランコからすべり落ちて
伸ばした
腕が
ちぎれ
る。
- 8 -
貴方を想う刻はいつも愛おしく
サヨナラは哀しい
幾度生まれ変わっても
貴方にまた恋をしてしまうでしょう
ゆるい休息を経た鳥達は
幾度も巡り会い
また生命の全てで
貴方を慈しむのでしょう
また貴方の温もりを感じる日まで
眠りにつき
目覚めたら
貴方に伝えきれない程の
「愛」を語りましょう
頬を伝う冷たい涙は
永遠の別れを意味するのではなく
始まりを示す涙
また、始めましょう
二人で
- 完 -
作品情報
ゆるい休息
#12071
- リレー期間
-
6ヶ月