ゲシュタルト

※これは、会話文だけで進む物語です。

「ねえ、ちょっと!ねえったら!」
「っせーな、なんだよ!」
「なんか外にいる気がするんだけど…」

hyper

- 1 -

「はあ?何もいねえって。気のせいだろ?」
「…そうかなぁ…」
「………仕方ねえな…見て来てやるよ」
「気をつけてよ…」
「ハイハイ。待ってろよ」

「……遅いなぁ…あれから十分は経ってるのに何で帰ってこないのよ……」
「ただいま…何も居なかッたよ」
「…本当?でも、随分遅かったね。何してたの?」
「…家の周りをよく見てたカラ」
「そっか、ありがと」
「いやイヤ。やっぱリ、君の気のせいジャナイ?」

- 2 -

「そうなのかも。大丈夫?寒かったでしょ?温かいココアでも飲む?」
「ここア?…いや、イイ」
「えっ?翼の大好きなココアだよ⁈…翼、なんかおかしい?」
「オマエ、ナマエ…は?」
「ゆ、雪だよ⁈ねぇつば…っ」

「電話?雪から…珍しな、あの子が電話なんて。もしもし?どうかしたの?」
「もしもし…?今かラ会エル?」
「どうしたの?翼君となんかあった?待って、駅で待ち合わせね」
「うン…」

Iku

- 3 -

「雪~、こんばんわ。ごめんね~待った~?」
「…待ツた。」
「え?…あ、ご、ごめん」
「早くイコ」
「う、うん。どこで話す?」
「ツイてコい」
「…着いて来いって?雪、何かまだ怒ってる?」
「いイから。早くコい」
「い、痛い、ちょっ…そんなに引っ張らないで、雪、何か変だよ?え⁉」

「もしもし……お?理沙ちゃん!」
「会いタい。ユきの家キて。三人イるから。あと二人オスつれテきて。みンなでシヨウ」

真月乃

- 4 -

「理沙ちゃ~ん!とりあえず、猛と裕一連れて来たぜ」
「ありガと、わたル」
「雪ちゃんもいたんだ。あれ?何かおかし…」
「じヤあ、行コうヨ」
「ちょっ、待てよ!どういう事だよ!?」
「お、俺帰ろうかな…?何か怖ぇよ…」
「ユういチもクるの」
「いい嫌だ、行きたくねぇ!やめろっ!うわっ!」

「渉く~ん、急に電話してきてどぉしたの?」
「今カら会えネェか?ちょツと話しタい事ガあるンだヨ。」

Dr.K

- 5 -

「警部、どうされました?」
「いや、娘の美帆から電話がかかってきたんだが、何か様子が変でな」
「変?」
「今すグ来て、と言ったきり受け答えもあやふやで…とにかく話し方がいつもの美帆じゃない」
「警部!同じような話、どこかで聞いたことがあります。あ、これだ。ネットの某掲示板で話題になってました」
「なになに…、カタコトの受け答えに、人格の豹変。確かに電話口の娘の様子と同じだな…」

トール

- 6 -

「これはただ事じゃないようだな」
「警部、同様の被害報告が七件見つかリました」
「詳細は?」
「いずれも、香川雪の知人友人だそうで、現在彼女の住むメモリアルハイツ202号室に向かってから行方を絶ってしまっているようです」
「乗り込むぞ」
「はっ。それデは今すぐ支度をしまセう。報告にあがってきているのは若い男女。うまくいけば、補導程度ですむことカと思われまス」
「怪奇な事件にも必ず裏があるものさ」

aoto

- 7 -

「美帆っ……これは何がどうなっているんだ彼らは一体何を」
「パパ来てクれたんダね。美帆嬉しイな。パパも一緒にシよ」
「美帆一体何を、正気に戻るんだ。お前からも何とか言ってくれ」
「わカった」
「おい、俺を抑えてどうする違うだろ、ふざけてる場合じゃないだろ。ちょっと待て、お前らその体は一体どうなって、うっうわーやめろ俺はまだ、うぐっ。ちくしょう最後にこの情報だけでも外に電話を……しなく……てわ……」

noname

- 8 -

「先生、人体実験終了しました。」
「ふむ、結果は?」
「やはり彼の脳は素晴らしいです。互いの意識を共有させ一つにし、自分のものにする独占欲の塊です。」
「日本はどうなっている?」
「日本人口の86%は彼と一つになっています」
「そうか、では上に成果を伝えておけ。」
「はい。彼はどうしますか?」
「停止しておけ、そのうち処理班が来る。わかったか?」
「はい、分かリまシタ」

kujita1gou

- 完 -

作品情報

ゲシュタルト

#1823

リレー期間

1年1ヶ月