五月三日(水) 今日から夢日記をつけることにした。 友達から聞いた話によると、とても危険な行為らしいが、こんな日記に命に関わる危険性があるとは到底思えない。きっと私をからかったのだろう。 今日の夢の内容は…何かに追いかけられる夢だったな。詳しくは思い出せない。それが夢なのだから当然だろう。 こんなことを続けて何になるのか、些か疑問ではあるがとりあえず続けてみようと思う。では、また明日。

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今日の夢。簡単に言うとホラー映画。呪怨やリングを彷彿させる日本らしいホラー。 長髪黒髪で白装束をまとった女性三人にずっと話しかけられいた。顔面蒼白で、目も濁っていて、声もガラガラとしていた。 夢の中の自分は恐怖で泣きたい思いだったのだが、その三人があまりにも必死に話しかけて来ていたのでそこから動けなかった。 ただ、うんうん、とその三人の声に耳を傾けていた。 そして汗だくだくで起きた。

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五月五日(金) 今日の夢。今こうやって書いているように、夢の中で夢日記を書いていた。その内容は……流石に覚えてないや。まだそこまで具体的な輪郭を持った夢は見れていないし、記憶も持続しない。 五月六日(土) 昨日がこどもの日だったからか、鯉を捕まえて食べる夢を見た。気になって、夢占いで鯉が出てくる夢と食事をする夢の意味を調べた。だけど、酷い結果になったので書きたくない。まあ、そんな日もあるか。

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五月七日(日) 今日の夢はひどかった。廃墟で何かと戦っていて、攻撃をかわしたときに階段から転げ落ちた。いや、正確には転げ落ちそうになったところで目が覚めた。 あー、ぞっとした。夢で良かった。 五月八日(月) 身近な人と会話している、ごく普通の夢を見た。 夢日記を書き始めてからまだそんなに経っていないけど、だんだん夢を思い出しやすくなっている気がする。この調子で行こう。

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五月九日(火) 誰もいない部屋で、一人で食事をする夢を見た。何を食べても味がしなかった。 朝起きたらお腹が一杯な気がして、朝御飯が食べられなかった。 こんな事初めて…。 五月十日(水) 友達と買物に行っていたら、足を滑らせて階段から落ちる夢を見た。 床にぶつかる前に目が覚めたけど、そのまま夢の続きを見ていたら痛かったかもしれない。 そのぐらいハッキリと覚えていた夢だった。

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五月十一日(木) 合戦の夢を見た。私は槍を持って友達と戦っていた。私は、戸惑う友達を何の躊躇も無く刺し続けていた。 人間の本性を見た気がした。いざとなったら友達も殺してしまうのだろうか…。 五月十二日(金) 黒い影に追いかけられる夢を見た。黒い影に捕まり、手を殴られて目が覚めた。 跳ね起き、慌てて手を見ると、右手にうっすらとあざができていた。

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五月十三日(土) また夢日記を書いている夢だ。 少しだけ違かったのが、白装束を纏った友達が突然現れたことだった。友達は武器を突きつけてきて、今すぐそれを燃やせといってきた。近づけられたライターの熱が 五月十三日(土) どういうわけか、まったく夢の内容を覚えていない。こんな日もあるのだろうか……。 ただ、強い衝撃と痛みに目が覚めた、ような気がする。

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五月十六日(火) また逃げる夢を見た。 大きな病院の中を逃げ回る私の背中に銃口が向けられている。転げ落ちるように階段を下り、ロビーから外へ逃げた私の肩を銃弾が貫いた。 昏倒した私は独房で目を覚まし、またしても夢日記を書いていた。 しかし、日曜の夜に寝たはずなのに今日は火曜日、2日間も寝ていたというのか。 何かがおかしい気がする。 5/20 まただ。こんなにじかんがすすんでる

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六月二十七日 おかしい、一ヶ月以上寝てしまっている。あぁ、また眠くなってきた。 ついに私は、夢の中から出ることが出来なくなってしまった。日付も分からず、どこにいるかも分からないが、夢日記は置いてある。そして、眠くもなる。 九月十一日 なんとか抜け出せた。時計に表示されている日付を確認する、という夢を見た。私はそこで、ひどく混乱していた。今私は夢の中にいるのか、それとも現実にいるのか分からない。

- 完 -