《架空読書会のお誘い》 実在しない本のタイトルをテーマに、空想から感想、批評、考察を論じる。その様な企画があるそうで、楽しそうなのでこちらでもやってみたいと思いました。 ルールは、他の人の話を否定しないこと、だそうです。 (例:Aさんが〝猫の死が悲しかった〟と言ったのに、Bさんが〝猫は死んでない〟などとするのはNG) ではテーマを発表したいと思います。 今回の架空書架は 『星と化石とヒツジ』

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星と化石とヒツジ、一見関係なさそうな三点が結びついたとき、嘆息せざるを得ませんでした。 『今地球上で見ている星の光は昔の星の輝きでしょう?もしかしたら、時の狭間に堆積した化石が居た頃の光が、私達に降り注いでるのかもしれないのね』この一言が後に主人公へ大きく影響することを、彼女は自分の運命は抜きにして、知っていたような気がします。 時間に追われる人にこそおすすめしたい作品でした。勿論、珈琲とともに。

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人に勧められ、当直のちょっとした時間などに読み進めました。主人公が、ラストまで一貫してロマンチストなのが格好良いです。私も真似して蛍光灯を仰いでみたりして。 対極にいるヒツジという人物がなかなか好きです。幸せでいてほしい。あれは、どちらとも取れる感じですよね。少し淋しい。 残念ながら星の知識に乏しく、まだ自分は気付いていない仕掛けが残されていそうです。若いのが青で老いれば赤い、とかですね。

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図書館でふと手に取った一冊です。星も化石もヒツジも好きで、とても充実した時間を過ごせました。 彼女が水面に映った天の川へ沈んでいくシーンは、まるで星と一体化していくような印象を受けましたね。 あと、別々の生き物の化石が集合してできた犬、ボニーがめちゃくちゃ可愛かったです! 思わずたじたじになるヒツジの反応も良かったですねー。 今度同じ作者さんが書いた別作品を読んでみようと思います。

8年前

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皆さんのコメントを聞くうちに気になって気になって、ネットでどんな本か調べて即購入した者です。久しぶりに読み耽ってしまいました。 『星と化石とヒツジ』はあらすじを読む限りでは、切ないラブロマンスなのかなと思っていたのですが、哲学的な台詞も多く、名作『星の王子様』のように言葉が染み込んでくる心地良さがありました。 そしてヒツジ!あの子が可愛すぎる!彼女と対照的によく笑う子だなと思いました。

ゆりあ

8年前

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この作者の前作『バイエル符号の欠番』を読んでファンになり、最近作家追いさせてもらってます。 天文の知識に明るい作者ならではの蘊蓄や視点を楽しめる一冊でした。 本文87頁「キメラのようなボニーは不格好だろう? 僕にはそれが美しい」の台詞からも、ちょっとだけ捻くれているヒツジの姿が垣間見えてぐっときました。 繊細な文章ながら、要所で熱くなってくる文体が素敵です。後は擬音語。個性的でかわいいですよね。

aoto

7年前

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