色に染められて
アカイ赤い紅い朱い緋い、
赤色。
貴女の色、
貴女の心、
貴女の身体、
全部全部、真っ赤。
炎からは逃げられない、
決められた運命、約束。
貴女は今どこに、 、、
私は"貴方の中"に潜む炎。
貴方と戦う炎。
- 1 -
アオい青い碧い蒼い、
青色。
貴方の色、心、身体。
全部染め上げたい。
炎と対峙する水のあお。
逃れられない相対する存在。
貴方と戦う。
貴方と向かい合う。
消し去れない炎。
- 2 -
クロい黒い畔い黝い、
黒色。
君の色、心、身体。
全てを真っ黒に染めたいんだ。
色なんてなくていい
そうすれば何にも怯えなくていい。
戦争なんて哀しいことしなくていい。
君と僕だけを包む真っ黒な世界。
見えない見えない何も見ないフリ。
黒に染まった世界の中心で、
色の無い口付けを交わそうか。
- 3 -
白い死ろい視ろい代い、
白色。
君の色、心、身体。
穢されていない純白、汚されていない潔白。
何もない空白。
まだ、君は何色にも染まっていない。
けれど、その空白をすぐに誰かが染めてしまうだろう。
だから、その前に。
僕が君を、染めてあげる。
- 4 -
ウスい薄い淡い雨水、
薄色。
私の、心、身体。
全てにおいて仄かに、
しかしその存在は確かに。
薄紅のあか、薄氷のあお
薄墨のくろ、薄霞のしろ
貴方が気付けばそこにいる。
目を凝らせば、
うっすら見えるはず。
薄暮のような炎を認めて。
私は貴方のそばにいる。
- 5 -
コい、濃い、乞い、恋い
濃色。
貴女の色、心、身体。
ある時は鮮やかに
ある時は深く刻みつける。
見るものを惹きつけ、恋わせ、狂わせる。
乞う程に、貴女は甘美。
漂う甘さに耐えられず
幾度も心に炎を上げよう。
私は貴女の虜。
- 6 -
アツい熱い暑い厚い、
熱色。
貴方の色、心、身体。
ずっと焦がれていたの。
苦しいくらいにあつく愛して。
貴方の血、傷、汗。
必ずついて行くわ。
全部受け止めてあげるわ。
貴方の見たいものを私も見たい。
- 7 -
ハイ灰肺配胚。
灰色。
貴方の色、
貴方の心、
貴方の身体。
そして、貴方の境界線。
いつも黒の貴方と白の貴方を天秤にかけて、バランスを保っていた。
でも、いつしか黒と白は交わるようになった。
そしてわたしは貴方の交差点となった。
わたしには貴方を見守ることしか出来ない。
だってわたしは曖昧で、中途半端で、中立で、迷っているんだもの。
- 8 -
私と貴方は一体何色に染め上げられたのか。
赤、青、黒、白、薄い、濃い、熱い、灰…
たくさんの色の中で貴方に染め上げられ、私が貴方を染めていく。
貴方が私を染めるように、私も貴方を染めていく。
貴方の色、貴方の心、貴方の身体
全部私のもの
全ての境界を超えて混ざり合う
私たちの色、心、身体
- 完 -
作品情報
色に染められて
#9974
- リレー期間
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9ヶ月