コダマ

何度「もしも」を考えただろうか。 山のような可能性の中、自分好みのみの未来を想像する。 まるで魔法の言葉。 「もしも…」

Paluo

13年前

- 1 -

それら全てが実現することはほとんどない。 むしろ実現することのほうが少ない。 それでも魔法の言葉からなる未来は頭の中でどんどん膨らんでいく。 もしも…。

raintrain

13年前

- 2 -

決して未来を視ることは出来ない。でも誰でも平等に想うことはできる。望むことはできる。期待することはできる。そして止めることもできてしまう。もしも…。

beluga

13年前

- 3 -

魔法は、未来だけでなく過去にもかけられる。 自分が選ばなかった選択肢のその先。 現実には存在しない幾つもの平行世界。 それらも、視ることはできない。 ただ、感じることはできる。 もしも…。

リベー

13年前

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もしも、もしも、もしも… 僕らは知らぬ間に「もしも」に蝕まれていく。 行動するより、想像する。その世界に身体も脳も快感を覚えていくのだ。

りく。

13年前

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そして、たくさんの「もしも」に囲まれて僕は息苦しさを感じている。まるで酸欠の金魚のように。僕は苦しみ喘いでいる。 「もしも」という魔法の言葉が、今は呪いの言葉のように僕から酸素を奪っていく。 もしも、あの時、君の手を離さなかったら。 もしも、もっとちゃんと君と向き合えていたら。

shion

13年前

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苦しさの中で考える。もしも、「もしも」を考えなかったらどうなる? あの日選択できたかもしれない「もしも」。遠い未来に存在してるかもしれない「もしも」。もうたくさんだ。 もしも、「もしも」を考えなかったら?

rain-drops

13年前

- 7 -

そうだ。その時、僕に選択肢は見えただろうか。 「もしも」があるからこそ、少しでもより良い未来を考えることが出来たのかもしれない。 それに向かって苦悩する。選んだ先が思い通りになることはまずないけれど、その苦悩はその次の「もしも」の時に必ずひとつの道標になっているじゃないか。 もしも、「もしも」を考えなければ僕に苦悩はないけれど、かわりに過去も未来もないのかも。

yoshihu

13年前

- 8 -

「君」という存在がぼくを変えていく あの時救えなかった 「君」への 「もしも」 僕の身体の蝕む言葉 戒めの 「もしも」 あの時の僕に、勇気があったならば。 もしも、過去に戻れる術をもっていたならば。 今日も僕は考えてしまう 「もしも」

そら豆

13年前

- 完 -