いろんな眠り。
ゴンッ!
お風呂でものすごい音がした。なんだなんだと親と私は駆けつける。と、弟が喚いていた。
「いてぇー」
声を聞いて私達は顔を見合わせる。お互いの顔に書いてある。(また寝てたな)
いつものことなのだ。どこでも寝る子なのだ、うちの弟は。車、電車…すきを見つけては寝ようとする。違うな、寝てしまうのだ。
「今日は風呂上がろうとした瞬間に寝たわ。お辞儀の要領でデコ打った」
弟よ。体は大事にな。
- 1 -
コツン…
「あ…ごめんなさい」
大学の講義中に堂々とうつ伏せして寝てる最中にひじが隣の…ちょいイケメンに当たってしまった
「気にしないでいぃですよ」
と微笑む,ちょいイケメン。
なぜ一個開けないで隣に座ってるんだろ…
あぁダメだ眠いそんなこと別にどうでもいぃや~と眠りに落ちる私と彼の目が合ったのか否や…
私にとっては居眠りのはじまり
彼にとっては恋のはじまり
- 2 -
ガクッ…
うおっ、膝が折れた…。
危ない危ない、吊革捕まってなかったら思いっきりコケてた…。
やはり立ったまま居眠りこくっていうのは至難の技だな…。
達人になると目を開けて眠るらしいから、まだまだ未熟者だ。
でも、仕事に差し障るので、立ってでも眠らなければならない!
例え膝がカクッとしようとも…
全ては愛する家族の為!
妻よ!娘よ!パパは今日も頑張っているぞーっ‼
- 3 -
バタン。
もう……疲れた……。
しんどくってたまらない。
私は旅人。
様々なところを歩いてきたが、もう体力の限界。
寒いし眠たい……。
誰か……。
おやすみなさい。
- 4 -
あ、危ない、危ない
真ん中走ってたよ
ハッと目覚めた時、私の車はセンターラインの真上を走っていた。
真夜中の田舎道で良かった。
最近、よくあるんだよね、仕事の帰り道の居眠り運転。
家までもう少しって安心感から緊張が解けて。
永遠の眠りに就かないようにコンビニで休憩してこかな…
- 5 -
「寝るな」
冷たい声とともに水が頭からかけられる。
「そろそろ、限界だろう。全部、話したらどうだ」
話すも何も本当に何も知らないのだ。うまい話だと思った、怪しいとも思った。でも、どうしてもその報酬が俺には必要だったんだ。
「誰に、頼まれた?」
何度同じことを聞かれただろう。でも、本当に何も知らないのだ。そう答える力ももう無い。
眠い、このまま眠りにつきたい。
楽に、してくれ。
- 6 -
ご主人の膝の上は心地良い。
本人はプニプニのももを気にしているようだけど、おいらにとっては最良の寝床だ。
ねぇ、ご主人。
おいら、死ぬならご主人の膝の上がいいなぁ。
ご主人に撫でてもらいながら、眠るように逝くなんて最高だよ。
ねぇ、ご主人。
おいら、ご主人のネコで幸せだよ。
おいらほど幸せなネコはそうそう居ないよ。
なんだか眠くなってきちゃった。
おやすみご主人、ゴロゴロにゃー。
- 7 -
やっぱりさぁ、お昼過ぎたくらいって
おひさまあったかくていいよねー。
芝生もぽかぽかの匂い。
うん、いい感じに風も吹いてて
ほんとうちのお庭、最高。
まあ、室内犬とか憧れたりするけど
僕なかなか大きいし、毛も長いし、
こうやってのんびりするのすきだから
外でもいいよー。
あー、いいねー、この感じ。
落ちるー。眠りに落ちるわー。
…んー?パパさん?
えぇ…今から?
散歩はあとにしようよー。
- 8 -
私は神。
今日もゆる〜く人々の観察。
あ、お風呂で寝てる。死んじゃうよ。
あ、授業中に寝てる。おバカー。
あ、電車で寝たらダメよ。
あ、倒れた。無理がたたったな。助けてやるか。
あ、居眠り運転ダメだって!危ないなぁ。
あ、あの人死んじゃうよ。これは何とかしないと。
あ、気持ち良さそうな猫。いいな。
あ、あのワンちゃん幸せそうだ。
あー…、観察しすぎて目疲れた。
寝よう、
おやすみなさい。
- 完 -
作品情報
いろんな眠り。
#8110
- リレー期間
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4ヶ月