色とりどりの、嘘

【疑惑のまち】

夜が落ちてくる
積み重ねた言葉
哀しい嘘の羅列

夜が落ちてくる
踊らされた記憶
真昼の月は嘆く

裏切り者は狂い嗤う
惑わすは狼か人か

知識が人を殺した
無知は我が身の盾

夜が落ちてくる_
夜明けの惨劇も知らずに

*嘘をテーマに詩を書いて下さい。詩のタイトルもお願いします。

古都の三日月

- 1 -

ニセモノ

あぁ、見えなくなって行くよ。
本当の事。
その言葉の何が嘘でどれが本当なのかしら?

まるでゆらゆら揺れる蜃気楼
ゆらゆら揺れる、君の瞳

愛してる。

そんなの嘘でしょう?
分かっているのに、うるさい心臓。
貴方はいくつの恋人を持っているの?
私だけ、貴方に本当の愛を捧ぐ。
だから私を見てよ

嘘だらけの貴方。
貴方には私の言葉も嘘に聞こえるのね

だけど私は貴方を愛せずにいられない

のの芽

- 2 -

【白い嘘】

それは真っ白な嘘でした
僕が傷つかないように
あなたが彩った嘘でした

またあえるよ
笑ったあなたが
流す涙の意味を
僕は知らない

その真実を知ったとき
僕はどうするのでしょう
あなたの望む通りに
笑うことが出来るでしょうか

あなたのついた真っ白な嘘を
許す勇気が僕にはない

miz.

- 3 -

【鎧】

それは生きていくための鎧
重ねるたびに身体にくいこみ
口にすれば心に毒の刃を刺す

最初についた嘘がはじまり
それから取り繕うために纏う鎧
本当のことは嘘でからまり

これは生きていくための鎧

これは私の身体の一部

- 4 -

【空】

昔の親友が結婚する

手紙が届いた
幸せそうな写真を添えて
家族を持つと大変だろうな

一つ

電話が来た
楽しそうな声のあいつに
今度飲みに行こうと言った

二つ

28にもなると
人肌恋しさは薄れてくる

三つ

家を出て昼飯を買いに行く
空がこんなに青すぎると
嫌なことも全て忘れる

四つ

好きなことやって
一人でいるのが一番気楽だ

五つ

足は動く
愛するあの人の家へ

ふでぺんぱんだ

- 5 -

【罪人の夢】

朝日が昇り世界を洗う

羊飼いと羊の群

大きな木のしたで眠る幼子たち

風にはためく真っ白なシーツ

森を駆ける白い馬

少女がお使いから帰ってくると

やがて夜がくる

全てを塗りつぶすような

全てを覆い隠すような

濃い闇が

だが月の光が照らす

それを見るものを照らす

そして大地にすべてが染み込んだあと

また朝日が昇る

noname

- 6 -

【狼少年の夜】

狼がきたよと彼がいう
狼がきたよと彼がいう

初めに告白をしたのはどの羊
待ちに待った祭りというのに
村は暢気に宴を催し
若人たちを囃し立つ

狼がきたよと彼がいう

一匹の雌羊を取り合って
二匹の雄羊が口げんか
僕はお前を裏切れない
俺はお前を裏切るぞ

狼がきたよと彼がいう

あいつに言うこと何もない
羊の腕では届かない
狼少年の夜
狼少年の夜

aoto

- 7 -

【本当の自分】

小さな嘘をついてしまった
これくらいなら大丈夫か
ばれなければ問題ない
そう思っていた

嘘をつく回数が増えてしまった
やめようとしてもやめられない
偽りの自分を創り出し
本当の自分をどこかに隠した

気が付けば自分が変わっていた
本当の自分はどこだろう
探しても見当たらない

本当の自分と
偽りの自分
どっちが本当で
どっちが偽りなのか
わからなくなった

なるばなな

- 8 -

会えなくても平気だよ
次に会える時まで待てるから平気だよ

そう言った時の君の顔を
今でも忘れられずにいる

悲しいような
苦しいような
寂しいような

そのすぐ後に見せた
切ない笑顔も

本当は言いたかった

君に会えないと寂しいよ
ずっと一緒にいたいよ

だけど
もう君に届くことはない

二度と会えなくなってしまうなら
嘘なんてつかなければよかった

ねえ
今
本当の気持ちを
伝えていますか?

さつき

- 完 -

作品情報

色とりどりの、嘘

#5478

リレー期間

1日