数に限りを編む

あいさつ 一番
打てよ! エース
大きな 母ちゃん
黄色い 薬
毛皮の コート
魚の 尻尾
少ない 石油
そいつは 高い
力が 強い
鉄道 止まる
何かを 握る
ぬか漬け 値下げ
農家の 畑
向日葵 ふたつ
へんてこ 帽子
間違い ミスだ
昔の メモリー
もうすぐ 休み
弓矢の ように
ラテン語 理解
留守番 練習
ロボット 笑う

なるばなな

- 1 -

Apple Butter
Cake Drops
Error File
Giant Head
Ice Jerry
Kind Love
More Noisy
Open Port
Queen Rules
School Town
Under Village
White Xmas
Young Zoo

金春こんぺい燈

- 2 -

いろんな 楼閣
半そで にんげん
ぼっち 減らない
都会の 銚子
林檎は 濡れる
累々 ヲタク
私は カエル
よかった 畳
歴史の 蘇生
続けて 寝てた
成田は ラスト
向こうは 鰻
ウィルス 残し
おかしい 黒髪
矢絣 マント
結構 船酔い
国語の 縁日
停電 あります
三年 共学
夕暮れ 明治
見るのは 焼売
Web 日向
物の怪 制服
スカート ん…

物見遊山

- 3 -

位置について
山紫水明
語録登録
死地は地の中
苦渋の選択

どんな レタスも
みんな 不安定
それぞれ ラップで
湿気を 退ける

流され屋

- 4 -

一を聞いて
十を知りて
百年を超え
千代に生く

万紅の花々
億紫の蕾々
兆しありて
京に上れば

垓下の歌に
秭の稲穂の
穣りありや
溝渠を満つ

澗満の滝に
正しく座し
載けその冠
極めよ王道

恒河沙の星々
阿僧祇の夢現
那由多の果て

人の命は斯く不可思議なり
無量寿の大数喜び果て無く
不可説不可転に唯一つなり

- 5 -

どんな音もノイズに聞こえ、
連想する言葉を雑音に当てはめる。

みんなは笑うけど、
ふたりだけ泣いていた。

それぞれが感じる、
ライブの空間。

真実の言葉を嘘に紛らせ更なるノイズへ
どう感じるかはあなたの心次第。

- 6 -

臨むは鬼哭啾々(きこくしゅうしゅう)たる異形の城
兵は煌く剣を天に翳(かざ)し
闘いの火蓋は今 切つて落とされる
者共よ 鬨(とき)の声をきけ

皆の先頭に立つは武神の使たる少女
陣を破り 漆黒の駿馬(しゅんめ)を駆け
烈火の如く敵を討ち払う其の姿は日輪の化身哉り
在りし日の雄傑(ゆうけつ)の御霊を胸中に抱き
前仆後継(ぜんふこうけい)の志 その燃ゆる瞳に宿りて闇を裂かん

まーの

- 7 -

水平線の果て
金色の空が迫り来る

地に堕ちた月の光と影
火の風に舞う祈りの声は届かない
木々に刻み込む遠い日の約束
土に埋もれた記憶の欠片

天上に輝くは百億の鏡
海の星

波多海

- 8 -

いくたびも雪の深さを尋ねけり
ろう猫の半目のままに日向ぼこ
はるの海終日のたりのたりかな

にげ水の先を別れた人歩く
ほうき目の匂いのままの夏木立
へぼ将棋ふ攻めで終わる十三夜
とうすみの掴まんとして風の草

ちちろ虫夢で逢うたが忘れたか
りんどうの露のひとつぶ水の星
ぬるき茶の渋み鋭き厄日かな

るす電の声は昨夜の虎落笛
をそはりし数にかぎりの手毬唄

おやぶん

- 完 -

作品情報

数に限りを編む

#2114

リレー期間

3年5ヶ月