《架空読書会のお誘い》 実在しない本のタイトルをテーマに、空想から感想、批評、考察を論じる。その様な企画があるそうで、楽しそうなのでこちらでもやってみたいと思いました。 ルールは、他の人の話を否定しないこと、だそうです。 (例:Aさんが〝猫の死が悲しかった〟と言ったのに、Bさんが〝猫は死んでない〟などとするのはNG) 今回の架空書架は 『鯖捌くコンサバ娘の居る砂漠』

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憧れの都会で新生活を切ったというのに、回りの華々しい人々に嫉妬して、羨ましがられることに心血を注ぐヒロインが印象的。特に、逆立ちしても買えない「育ち」の欲しさに空回りしてしまうところ。 感想としては不適切だろうけれど、ごめんなさい、気持ち悪い。生々しさが集合して空々しくなっている。人間の醜悪な部分を隠さずに、露骨に表現出来てて凄いけど、書き手と私の感性が完全に不一致している。けど、読破。癖になる。

7年前

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せっかく磯臭い港町から都会に出てきたというのに、結局手にしていたのは一匹のサバ。 友人達がSNSにオサレな晩御飯の写真を上げているのを横目に、1人台所でサバを捌く近藤サバ子の心情は、とても惨めなものだったでしょうね。 この序盤の展開が、サバ子を「コンサバ娘」に執着させた要因になったのかと思うと、誰しもそういう嫉妬は抱えているんじゃないのだろうかと考えさせられました。 ありのままで、いいじゃないか。

7年前

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早口言葉のようなタイトルと『生サバもビックリ!コンサバ娘の生々しい奮闘記!』というキャッチコピーに興味が湧き、購入しました。 やはり序盤の決定的な格差社会が堪えますね。サバ子がSNSの写真を見ながら「私、なんでサバ捌いてんだ」と呟いた場面はその先を読ませない力を感じさせました。 コンサバ道を歩いているつもりが転がり落ちているサバ子を、周りの友人達が引きつった笑みを浮かべているのがしんどいところ。

Joi

7年前

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